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2016年06月23日

自衛隊を解体し、防災隊に改組しませんか

自衛隊を解体し、防災隊に改組しませんか

    海上自衛隊HPより


1>自衛隊、自衛隊法は日本国憲法に違反しています。

私がその主な根拠と考えるのは以下の三点です。

1)現在の装備は明らかに「戦力」である。
2)自衛隊法の目的は、「国の交戦権」が前提になっている。さもなければ武力攻撃に対して「防衛」行動はとれない。
3)自衛隊法と日米安全保障条約は、アメリカ軍と自衛隊との緊密な連携協力を定めているが、そのアメリカは不戦と戦力の放棄を定めた日本国憲法第九条と一致する憲法を持たないため、「国権の発動たる戦争」が可能な国家である。

補足
1)については、防衛省によって公式に発表された装備に関する資料を読んでいただければ済むことですので、ここで具体例を列挙しません。ただし、「戦力」にならない(言い換えれば殺傷や破壊能力のない)装備は防衛能力を持たず、税金の無駄遣いであることだけ指摘しておきましょう。10式戦車の砲弾1発が命中するだけで、複数の人命が失われることは言うまでもありません。防衛力は戦力なのです。
2)憲法で「国の交戦権はこれを認めない」規定が明示されているにも関わらず、また、上記の通り防衛力は戦力であるにも関わらず、自衛隊が銃器を保有できるとすればその目的は何だろう、と考えてみましょう。論理的帰結として、それは国内の<反体制活動等(政府によってテロリスト認定された日本国民を含む)>に対する治安維持のためだけの殺傷兵器ということになります。つまり自衛隊の銃口のターゲットは、主に日本国民あるいは日本市民に向けられているということになります。
3)米国との関係を見るだけで、すでに自衛隊法も日米安全保障条約も憲法違反なのです。


日本国憲法第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


現行の自衛隊法(※赤字は筆者)
(自衛隊の任務)
第三条  自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。
2  自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。
 一  我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
 二  国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動
3  陸上自衛隊は主として陸において、海上自衛隊は主として海において、航空自衛隊は主として空においてそれぞれ行動することを任務とする。

(防衛出動下令前の行動関連措置)
第七十七条の三  防衛大臣又はその委任を受けた者は、事態が緊迫し、第七十六条第一項の規定による防衛出動命令が発せられることが予測される場合において、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律 (平成十六年法律第百十三号)の定めるところにより、行動関連措置としての物品の提供を実施することができる。
2  防衛大臣は、前項に規定する場合において、武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律 の定めるところにより、防衛省の機関及び部隊等に行動関連措置としての役務の提供を行わせることができる。

(命令による治安出動)
第七十八条  内閣総理大臣は、間接侵略その他の緊急事態に際して、一般の警察力をもつては、治安を維持することができないと認められる場合には、自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる。





2>自衛隊を憲法違反でなくするには。

上記の通り、自衛隊およびその存立を「保障」している自衛隊法は憲法に違反しています。
その存在が憲法に違反しないようにするにはどうすれば良いでしょう。
二つの道筋が考えられますが、両立はできません。二律背反です。
ただし日本が<世界の警察>になったり、他国領土に侵攻するという想定はここではしません。それは戦後の日本国の国是の大幅な軌道修正を意味するからです。
ここでは私自身のオリジナルな考えを書いていくことになります。


1)憲法を改め、国家軍の保有を認め、防衛の定義を明確にしたのち、防衛のための交戦・戦争を認める。
2)自衛隊を解体し、交戦を目的としない他の組織へと移行する。


さて、この二律背反のどちらを選ぶか考えなければなりません。
もっとも重要な視点は、
・戦後なぜ日本人は外国の攻撃を受けなかったのか。
・戦後なぜ日本人は外国人を戦闘行為で殺傷せずに済んだのか。

これらを正面から論ずるのはこの小文の趣旨ではありません。
米国の核の傘の下に入っていたからか、米軍が日本に駐留しているからか、
あるいは憲法第九条があったからなのか。
まずはその検討が必要です。
日本市民全員が、自分で考えなければならない問題です。

ただ、以下に、世間的にあまり強調されていないように思える数点を列挙したいと思います。
こういうことも視野に入れて考えなければならないのでは、という提案だと受け止めてください。


・日本に駐留している米軍の銃口は、ミサイルは、中国や北朝鮮にだけ向けられているのか。日本を支配するためではないのか。
このことについては、<日米地位協定>の本質を見抜く目が不可欠でしょう。幕末から明治にかけて屈辱を味わった<不平等条約>下の日本と現在の沖縄の現状とは二重写しになっていませんか。

・日本国民の世論が1)に賛同することを怖れる多くの革新・左翼勢力は、自衛隊の違憲問題に対してあいまいな態度を取り続けています。いえ、公式には違憲でないと表明する政党ばかりになってしまいました。この左翼の半端さもまた、日本国にはびこる悪しき同調圧力の温床になっています。

・しかし根本的な罪は、米国の圧力に屈して(あるいは嬉々として迎合して)憲法違反の軍隊を育ててきた保守・右翼勢力にあります。これは自ら憲法に唾してきた行為と言えます。もちろん圧倒的な(戦勝国)米国の脅迫に屈してしまう現実路線は(納得はしませんが)理解できます。しかし保守は総体としてこの米国の圧力を自らの利権や右翼的思想の実現に利用してきました。

・憲法は、内閣や公務員が憲法を遵守するよう求めています。したがって、1)のような方向に進む憲法改定案は、行政側が提案することはできません。国民の間に機運が盛り上がったのち、その代表としての国会議員が提案するしか道はありません。日本国憲法は議院内閣制を採用しているため、この部分があいまいになりがちですが、このような重要な議案については、<改定せよとの世論を受けた一部国会議員>と<憲法を遵守する義務を負う内閣、および改定に反対する国会議員>との対決という構図しかありえません。憲法改定に賛成する大臣は、大臣職をまず辞職すべきなのです。




3>自衛隊を解体しませんか。

私は憲法違反の自衛隊(軍隊)の解体を提案します。
新たに作られる公的組織の目的は世界の災害救助と防災です。


自衛隊の軍備は計画的に廃棄され、やがてゼロとなります。(他国に売ってはいけません)

希望する自衛隊員は、新たな組織で無条件に採用され、給与その他の労働条件が保障されます。

防衛省は仮称防災省に改組されます。
防衛大学も仮称防災大学に改組されます。
新たな組織名は仮称防災隊です。

防災の最大の目標は自然災害における救助活動で、これについては(受け入れ国の拒絶がなければ)例外なく海外に派遣されます。直接的な活動費用は基本的に日本国が負担します。先方のインフラになるような活動については、可能な限り先方の負担とします。
軍隊を持たない国の救助活動は、軍事視察の恐れが減って歓迎されます。

次いで、防災活動です。火山活動や砂漠化を思い浮かべていただければと思います。

人災からの救助や防災については、一定のルールを定めて、これに合致するものであれば積極的に行います。過酷な具体例をあげれば、原子力発電所の重大事故です。一定のルールと書いた理由は、テロや革命運動においては、どちらの政治勢力にも利用されないよう厳格な歯止めが必要だと言う意味です。大気汚染などの公害の場合は、もう少しわかりやすくなると思われます。


日本は災害救助や防災活動、およびその研究は世界でも指折りのレベルにあります。
その能力をもっと向上させます。
自衛隊員の救助スキルの高さも言うまでもありません。
救助用の重機、道具類、仮設住宅、非常食、、そしてこれらを輸送する自前の航空機や船舶、車両。
日本の経済の再生の道も見えてこようというもの。
再生産性の低い軍装備品よりも経済に体力がつきます。


これら知的、人的資源を世界で活用してもらうのです。
世界中の現場で日本の公務員が大活躍します。
戦車を持つより、圧倒的にパワフルな安全保障になると思うのですが、いかがでしょう。
これが実現すれば日本に米軍が駐留する必要はなくなり、
日本国の真の独立が実現するでしょう。

日本の若者が迷彩服を着なくてすむ明日を作りませんか。



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スカラ・ニスカラ
スカラ・ニスカラ(2019-06-24 21:00)


Posted by gadogadojp at 23:50│Comments(6)評論・エッセイ
この記事へのコメント
戦後なぜ日本人は外国の攻撃を受けなかったのか。
↓↓↓↓↓↓(日米同盟で押し返してるから、軍事侵略できないだけ)
中国と半島系が
日本にしてる軍事侵略を
批難せずに、笑って眺めているだけのアホ

南シナ海・台湾・尖閣・沖縄から
海賊中国軍を追い出してから、吠えるように
北朝鮮の核ミサイルを崇めて媚びてるし
韓国軍が竹島にした、軍事侵略を、どうやって日本に償うつもりだ?
Posted by さすがパヨク at 2019年05月03日 00:15
 さすがパヨクさんこんにちは。
残念ながらあなたの日本語の文は意味不明だし無礼です。
日本人は礼儀正しいのではなかったのですか。
同じ日本人として残念です。
それより何より、まずはきちんと拙文を呼んで理解してから反論してくださいな。
Posted by gadogadojpgadogadojp at 2019年05月15日 01:26
無国籍人とかイキってる癖になんで憲法に拘ってるんですか?
Posted by 国籍人 at 2019年06月24日 00:21
憲法9条とやらで国民が守れるか。それで国が守れたら他国も導入してるはずだそんな平和ボケ憲法唱えてるのは全世界で日本だけ。今まで日本に他国が侵略しなかったのは自衛隊とその強力な軍事力のお陰だ。自分は9条破棄、自衛隊などなどと言う名称など無くして日本軍にし最大限まで再軍備するべきだと思ってる。
Posted by 左翼嫌い at 2019年08月16日 13:55
国籍人さんこんにちは。
お名前が諧謔含みでおしゃれですね。
憲法を変えたいと本気でお考えなら、あなたもわたし同様こだわっておられるのではありませんか?
なお、わたしは改憲論者ですよ。あなたと変えたいところは異なりますが。
Posted by gadogadojpgadogadojp at 2019年08月20日 21:31
左翼嫌いさんこんにちは。
アイデンティティーがわかりやすいお名前ですね。
いきなりの無礼な書き方は日本人の伝統ですか?おかしいなあ。
あなたやわたしが今まで他国民を殺さず自分も殺されずに済んだのは、憲法とその9条があったからだといつか身にしみて気がつく前にいま悟られたら良いのに、と願います。
Posted by gadogadojpgadogadojp at 2019年08月20日 21:36
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