2018年07月14日
『焼肉ドラゴン』:在日家族の物語
金曜日に和歌山市で映画『焼肉ドラゴン』を観てきました。
1970年前後の尼崎「朝鮮人部落」内のホルモン屋さんのお話。
生駒山と伊丹空港が借景になっています。
西宮市に住み、父が尼崎で働いていた私にはかなり懐かしい風景でした。
一家が(一帯が)立ちのきを迫られていること、
息子が中学校でイジメにあっていることを除くと、
済州島四・三事件や戦争のことなど大状況の難しい話は背景に収めていて、
映画の中心は家族の物語です。
苦しいことが続いても、明日はきっと良い日になるに違いないという父親のモットーが反映された、明るい映画だと言っておきましょう。
ただし長女が北朝鮮、次女が韓国へ移住する(帰国する)シーンで、
地上に影を落としながら爆音を立てて飛行機が上空を横切リます。
不安の暗喩ですよね、これは。
真木よう子さん、井上真央さん、桜庭ななみさんの三姉妹を始め、日本の役者陣も熱演していましたが、その両親役のハン・ドンギュさんとキム・サンポさんの年季の入った確かな芝居はもう感涙ものでした。それを見るだけでもおすすめできます。
ちょうど私は火曜日に鶴橋・桃谷あたりをうろついていたのでテーマもタイムリー。その時買ってきた岡村商店さんのキムチとマッコリで、昨夜は夫婦で映画に乾杯しました。
そうそう、もうすぐ『済州島四・三事件―「島(タムナ)のくに」の死と再生の物語』の中古本が届くはずなので、
これでもっと勉強せなあきまへん。
封切り上映が終われば、いずれ「映画の水たまり」にて加筆修正したいと思います。
写真は全て映画の公式HPから
Posted by gadogadojp at 22:49│Comments(0)
│映画
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