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2011年10月23日

カダフィの口は封じられた

リビアがNATOに潰され、
カダフィが惨殺されました。
これは、
欧米資本主義経済の利権への脅威が一つ消え、その利益が拡大されることを意味します。

私は、暗殺や私刑による殺人が生み出す「幸せ」な国家体制を認めません。
暴力が産んだ国家は必ず暴力をふるいます。
またカダフィには語らせなければならないのです。
彼自身の罪と、
欧米の陰謀の秘密を。

聖地化させないように、カダフィ埋葬地は秘密にする方針だという報道が流れました。
「臭いものに蓋」のその方法は、来るべき「自由なリビア」を具現する発想とは思いません。
個人の独裁から、別の形式の支配へ移行することを示す象徴的ニュースです。


リビアには、
欧米型資本主義、欧米型民主主義の国家に住む日本人の私には馴染みやすい社会が生まれるのでしょう。
この後に成立する体制が、自らの体制批判まで許す、虐殺やテロのない社会を生み出すのなら歓迎です。
けれどこれまでよりはるかに多くの人命が失われる可能性が高いだろうことを憂います。
それはちょうどイラクのように。
カダフィと彼の一族が得た利権よりはるかに巨額な富が収奪され、欧米資本家の懐に入ることでしょう。
それはちょうどイラクのように。

いま私は地球全体を眺めたい。
欧米グローバリズムの侵攻は世界を覆い尽くそうとしています。
カネと鉄と硝煙の匂いをまき散らしながら。
有力な対立軸が、中東的独裁でしかあり得なかった不幸はありますが、
それでもアンチ勢力が存在していたことは世界全体から見ればまだ真っ当な状態だったと思えます。
リビアは最後の砦だったのかもしれません。

ウォール街発の「格差NO!」の運動は新たなアンチの芽生えかもしれませんが、
まだまだひ弱過ぎて明日にも露と消えるかもしれません。

カダフィがやったことはこれから白日の下に曝されるでしょう。
刃向かう者への容赦ない弾圧の実態は、それを知った者に強い説得力を持つでしょう。
しかしそれを私たちに伝えるのは欧米型マスメディアたち。
彼の功績や地政学的意義に触れることはまずありません。

ニュース映像では「カダフィ死ぬ」ニュースにはしゃぎまわる民衆の姿ばかり映し出されます。
カダフィに助けられた、という思いの人々は今それを一言も口に出せない状況であることを私たちは見落としてはいけないでしょう。
一緒にはしゃぐしかないのです。
ちょうど フセインが死んだ後のイラク民衆のように。

偶然見つけた下の動画は誰の手によるものかわかりません。
カダフィのプラス評価コメントの羅列です。
独裁的政権の下では、享受する人々の影に必ず泣いた人がいます。
しかしながら、私の乏しいリビアへの知見からも、
その享受した人々の数は案外多いことがわかっています。

欧米サイドの報道ばかり目にする今、
少し自分の中でバランスをとってみるのも良い選択かなと思いますのでお勧めします。





ロスチャイルド家は、マネー、特にバンクの世界において、隠然たる支配力を張り巡らしている一族である。
国家の中枢に、つまり中央銀行周辺に、あるいはその内部構造にロスチャイルド家が影響力を発揮できないのは、イラク、アフガニスタン、リビア、イラン、北朝鮮、スーダン、キューバだけであった。
近年、そして今年、欧米諸国の軍隊によって、その内三カ国が倒された。


というようなロスチャイルド観がこの動画には色濃く反映しています。
しかしこれは、「カダフィは民衆思いの英雄だった」「カダフィは残虐な独裁者だった」と同類の(一面の真理を含んだ)イルージョンだと感じます。
米国のユダヤ資本などいくつかの勢力を過小評価し過ぎた見方だとも思います。

けれど、今なおロスチャイルド資本は世界の銀行の「元締め」の一つであることに間違いは無く、
イスラム世界における影響力の乏しさを挽回したいと考えたとしても、不思議はありません。



タグ :リビア

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Posted by gadogadojp at 10:30│Comments(0)できごと
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