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2011年02月07日

永田洋子

永田洋子




永田洋子が2011年2月5日に死亡した。病死だった。
「死刑でなくてほっとした」と瀬戸内寂聴さん。

連合赤軍のサブリーダーとして14人にのぼるリンチ殺人の罪が確定し、
脳腫瘍に倒れ、
死刑執行を待たずに亡くなった。

子供以下の空想しか持ち得なかった連合赤軍、
中でもリーダー森恒夫(もりつねお)、永田洋子(ながたひろこ)の「論理」など、
本人たちすら草葉の陰でも思い出したくないだろう。
私だってそうだ。

若い世代の反乱の終わりを告げる為に、
間の抜けた音色で鐘を鳴らしただけだ。

私が、しぶしぶ考え始めようとしていることは、
この大量殺人事件を成り立たせてしまった人間存在の暗闇だ。


永田洋子




人が個人としての己を喪い、
集団の一部と化した時はすぐにわかる。

全員が同じ価値観を共有し、
同じ言葉を話す。

熱狂的に自画自賛し、
熱狂的に他者を排斥する。

人は集団で暮らしてはいけないのではないか。
数々の災害のさなかに自らをかえりみず他者を助ける人々を知った上で、
なおそう思う。

まして、
少なくとも私たちは組織などを作り、みごとに運営するには、
まだ十万年早いのではないか。

組織や集団に共通の形而上学的な、あるいは現実的な信条を神の啓示の如く掲げ、
これに反する考えの持ち主は敵だと看做すような発想と、
これに伴う薄汚れた行為は、
しかしこんにちも枚挙に暇が無い。

ことばがまだ見つからない私は、
いまのところこの状態をファシズムと呼ぶ。

ホームレスをいじめ、
喫煙者を攻撃し、
中国のすべてを批判し、
米国のすべてを批判し、
小澤一郎を斬ろうとし、
小澤一郎を守ろうとし、
日の丸君が代を強制し、
日の丸を焼き、
事業仕分け万能を叫び、
総理の無能を言い立て、
公務員を敵視し、
起債を否定しないまま減税を叫び、
地方分権を主張しながら大阪都を叫ぶ、

そんな「ファッショな人」はどこにでもあり得るが、
そんな「ファッショな人々」を私は許さない。

連合赤軍のごとく法律と官憲に追われ、
自分たちの集団組織だけで暮らし、
戦う敵を見失い、
煮詰まっていったとき、
まちがいなく、
彼らは永田洋子と同じ行動をとるからだ。

西暦2011現在の人類のステージは、
私も含め
まだ内ゲバとリンチのレベルにある。


永田洋子さん、
あなたから学ぶことはこれしかないよ。



永田洋子



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Posted by gadogadojp at 22:29│Comments(2)できごと
この記事へのコメント
このニュース、実は私は詳しく知りませんでした。
そしていろいろ調べてみると、なんと恐ろしい連続殺人を犯したことか・・・と、それだけを思うだけで終わりそうでした。
人って流される、動かされることは楽ですから、いざ考えるとなると「難しい」という言葉で考えることをしようとしない、または感情的に済ませようと・・・そういう人が多いような気がします。

このような出来事だからこそ、よく考えなくてはいけないんですよね。

人間が単純化してしまうと、社会は複雑になるのですから・・・・
Posted by ☆らうっと at 2011年02月08日 03:35
らうっとさん、
はい、
流されたら楽です。
でも、人生の楽しみの半分以上知らないまま過ごしてしまいます。
Posted by gadogadojpgadogadojp at 2011年02月14日 20:51
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