サダ・ブダヤの舞踊:ウブドの老舗歌舞団〜その2
バロン(Barong)の全身像です。善を体現する最高の神にしてモンスター。うんぼくたべるよブログに掲載した「獅子舞」の「獅子」です。バロンも日本の獅子舞も沖縄のシーサーも同源であると思いたい私です。
ふだんのバロンは親しみやすいのんびり屋さん。お昼寝中のバロンが、はしっこい猿にからかわれる場面は、外国人観光客の笑いを誘います。
テレックダンス(TELEK)。仮面をつけた六人が、美徳(virtue )と悪徳(vice)の間で争うところを描いている、というのですが、私にはまだこの方たちのそれぞれの踊りとこの説明とが結びつかないでいます。
Mpu Bharadahの登場です。彼はホワイトマジックの権威にして、王の精神的教師。彼が変身するとバロンになります。
こちらはRangdeng Dirah。ブラックマジックパワーを有する未亡人。18世紀頃までのバリでは、夫が先立つと妻も後を追うのが習わしだったとか。だから、未亡人のままの姿ということは…
Sisyaと呼ばれる女性たちは、ブラックマジック学校の生徒たち。もちろん先生はRangdeng Dirah。
Rangdeng Dirahは、変身するモンスターでした。いかにも怪物風にパワーアップしています。(この悪霊の正体は推測です。どなたか訂正してくださると助かります。)Sisyaたちを強力に操ります。一枚前の写真との表情の違いに注目を。
そしてRangdeng Dirahは究極の悪の神に変身します。それこそがRanda。バロンと対決するためには、この姿にならないと最大限のブラックマジックパワーが発揮できないのです。右手に持つ白い布はパワーの象徴。
以下明日の次号に続く
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