オペラ座の怪人〜手を目の高さにあげたまま地下を進め!
「オペラ座の怪人」〜手を目の高さにあげたまま地下を進め!
用心にこしたことはありませんから。
いえ、むしろ、そうしないと危険と言うべきです。
たとえ愛しい女に出会えた時も、この注意を忘れずに。
「オペラ座の怪人」〜舞台はたちまち客席に変わる。
すると、観劇している私たちはどこの誰なのだ?
まさかファントムの視座を得たというのではあるまいな?
「オペラ座の怪人」〜優しい父親の無責任な言葉を思い出してはならぬ。
故人の甘い思い出から早く抜け出さないと
必ずダークサイドに引き込まれるはめになるぞ。
「オペラ座の怪人」〜デヴィッド・リンチと浅利慶太
下層階級エレファント・マンは慈善愛に満ちた上流婦人の保護を素直に受けて知性にめざめ、心の平安を得た。
しかし、同じく見世物にされていたこの怪人は、最初からインテリだったから、保護を受けるには自尊心が高過ぎて、
屈折した求愛の道をたどるしかなかった。
つまり
「エレファントマン」にはリンチ監督の底意地の悪いアイロニーが感じられて、大団円も映画全体もほろ苦い後味を残したが、
「オペラ座の怪人」では、怪人自体が屈折しているために、ストーリーはシンプル極まるわかりやすいものになっているので、すっきりと劇場を後にすることができる。
どちらが好きか?
その日の体調次第だな。
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